コロンビアの「クンビア」の兄弟ともいわれるカーボ・ヴェルデのアコーディオン・ダンス・ミュージック「フナナ」。本作はカーボ・ヴェルデでいまも実際に演奏されている本物のフナナに焦点を当てた、世界初となるコンピレーションである。本作に収録されているアーティストのうち、ビトリとフェーロ・ガイタは現在もヨーロッパを中心にツアーを行うなど精力的に活動しているが、彼らを含め、収録されたアーティストは 90 年代後半に多くても一枚しかアルバムを録音していないという。冒頭を飾るフェーロ・ガイタの "Rei di Tabanka" は人口 40 万人の島国で 4 万枚を売ったというアルバムからの国民的チューン! ドライブするアコーディオン、重低音のきいたベース、金属のギロによるメタリックなアクセントとチャントのようなヴォーカル...。大音量で聴いたら病みつき必至の楽曲を 8 曲、たっぷりと収録している。
もちろん OSTINATO レーベルらしく作りもぬかりなし。アナログ・レコーディングの温かみを再現するために、ロンドンのスタジオでリマスターされているのに加え、レコードは 180 グラム・プレス、12 ページのブックレットとカーボ・ヴェルデのオーセンティックなアートワークをあしらった見開きジャケット、CD はハードカバーのケースに20ページのブックレットを同梱。ブックレットにはそれぞれのアーティストの詳細な英文バイオグラフィーにくわえ、カーボ・ヴェルデで行われた初の民主的な選挙によって、一度田舎に孤立してしまったフナナが、再び大衆的な音楽となるまでの変遷など、フナナの歴史が詳細に綴られている。
先述のクンビアはもちろん、フランスのミュゼット、ブラジルのフォホーに引けを取らない、アコーディオンを使用した大衆ダンス・ミュージック、フナナの神髄を貴重な資料とともに楽しめるワールドミュージック・ファン歓喜の一枚であるのはもちろん、現場でも盛り上がること間違いなしの強烈な一枚。今年のワールド・ミュージック部門のベスト・コンピはこれで決まり!
http://ostinatorecords.bandcamp.com/album/pour-me-a-grog-the-funan-revolt-in-1990s-cabo-verde
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