1978年ブラジル・フィリップスのサブ・レーベル MPBC (Musica Popular Brasileira Contemporanea) よりリリースされた『Festa Para Um Novo Rei』がアジムス的ジャズファンク名盤としてレコードコレクターの間で大人気のマルコス・ヘゼンヂ&インデックス。しかしその作品の前に、実は未発表のデビューアルバムがあったことは全く知られていない。
1947年ブラジルのエスピリトサント州に生まれたマルコス・ヘゼンヂ。6歳でピアノを弾けるようになるなど幼少の頃よりその音楽的才能を発揮。医学のためリスボンに留学したあとも音楽への情熱は衰えず、ヨーロッパで自身のバンドを結成するとデクスター・ゴードンやフィル・ウッズ、スタン・ゲッツ、さらにはエルトン・ジョンらの前座を務めるなど現地を代表するバンドとして活躍した。1974年ブラジルに帰国すると当時世界を席巻していた北米のクロスオーバー・ジャズや英国のプログレッシブ・ロック、ジャズロックに触発されプロフェット5、ヤマハ CP-708、ミニモーグなどのシンセサイザーを買い漁り、自身のバンドであるインデックスを結成。ベースにフバォン・サビーノ、ドラムにクラウヂオ・カリベ、そしてサックスでバンダ・ブラック・リオのオベルダン・マガリャエスという一流メンバーをそろえ、ブラジルのリズムとジャズを当時最先端のシンセサイザーで拡張していった。
そんなバンドで録音したファースト・アルバムが本作である。録音はアジムスの『Light As A Feather』やマルコス・ヴァーリの『Previsão Do Tempo』、そしてジョアン・ドナートの『Quem É Quem』などを手掛けた「ブラジルのルディ・ヴァン・ゲルダー」ことトニーニョ・バルボザが担当。アルバムはアメリカの CTIからリリースされる予定だったが契約が暗礁に乗り上げ、そのあいだにジルベルト・ジルやガル・コスタといった大御所歌手、さらにはテレビや映画音楽の仕事がマルコスのもとに次から次へと舞い込んできたため、結局本作はリリースされず、長年彼の自宅で保管されていたのだという。幸運なことにマスターテープは保管状況もよく、このたび FAR OUT の手によりワールドワイド・リリースされることとなった。
未発表音源といわれるものの大抵がそれ相応の理由でお蔵入りになっていたのに対し、本作は先述したアジムス、マルコス・ヴァ―リ、ジョアン・ドナートらの名作群、さらには超絶的ジャズロック・サウンドにシンセサイザーを取り入れ新境地を開拓しつつあったエグベルト・ジスモンチ『心の街』といった名作に比肩するものと言えるだろう。残念なことにマルコス・ヘゼンヂは本作の歴史的リリースを見ることなく 2020年の11月12日に帰らぬ人となってしまった。世界中のブラジル音楽ファン、レアグルーヴ・ファンといったリスナーへはもちろん、生前の彼との思い出、そして彼の家族へと本作のリリースは捧げられている。
https://marcosresendeindex.bandcamp.com/album/marcos-resende-index
その他のアイテム
-
- Anna Butterss - Mighty Vertebrate (LP Color)(ContemporaryJazz)
- ¥6,200
-
- SPIRITS REJOICE / SPIRITS REJOICE! (LP)(Fusion,Jazz-Funk)
- ¥6,000
-
- Goldmund - In Each Moment (CD)(NeoClassical)
- ¥2,970
-
- SUNBURNED HAND OF THE MAN / HEADDRESS (LP) (BLACK VINYL)
- ¥4,700
-
- Dewa Alit & Gamelan Salukat - Baur Bentur (LP)(Contemporary,Gamelan)
- ¥6,000
-
- TAIHEI - DRIP TRIP Coffee MIX #1 (MIXCD)
- ¥1,650