1951年、メキシコ・シティ生まれの音楽家ルイス・ペレス。メキシコにて先コロンブス期の楽器や音楽をリサーチすることに多くの時間を費やし、メキシコの先住民族と直接の交流を持つようになった結果、Maya, Nahuatl, Mazateco, Yoemem, Comcaac, Raramuri, Wixarikaなどなど異なる言語を持つ民族音楽や楽器を採集することに成功。2000年以上前に作られたという稀少な楽器も含め、これらの楽器をライブやレクチャー、展示、レコーディングなどで用いることで、それらを考古学的に保存するだけでなく今も生きた楽器としてきた人物である。世界で勃興したサイケ・ロックのムーヴメントが波及した当時のメキシコ・シティの音楽シーンにおいて、ルイスはプレ・ヒスパニックかつ民族学的な管楽器やパーカッションをずらりと並べ、それらを電化し増幅してみたり、またあるときはテープ・ディレイ、エレキ・ギター、シンセなどと組み合わせるなど実験的な試みを披露。そのオリジナリティ溢れる音楽性は高く評価され、あのアレハンドロ・ホドロフスキーも師事したというメキシコの伝説的なサイキック外科医パチータから「Ixoneztli」(音楽を作る人)という名前を与えられたのだとか。 そんなルイス・ペレスがコロンブス以前の楽器のみを使用し録音、ジャングルのディープな環境音を再現することを目的とし制作したのが本作だ。
響き渡る民俗的モチーフ、素朴ゆえに特異な存在感を放つ各楽器の音色、シンプルにしてどこかユーモラスなリフレイン...。電子楽器・技術を用い録音された一般的なアンビエント・レコードと並べてかけても違和感のない、ヒプノティックで瞑想的なその内容は、あまりに先駆的だったといえるだろう。 1989 年当時はごく少数枚のみ CD として販売されたというものの、当然ほとんどの人にとっては聴くことすらかなわなかった幻盤。今回スペインの注目新興レーベル TOKONOMA によってはじめてアナログ・リリースされる運びとなった。
https://tokonomarecords.bandcamp.com/album/santuario-de-mariposas-retusa
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