アンティル諸島出身のベーシスト/シンガー、SELENE SAINT-AIMEの2NDアルバムが到着! タイトルのPotomitanとは、ハイチのブードゥー教寺院における構造的・精神的な木製の支柱のことだが、同時に家族の親和を支える母親の意味もあるのだという。パンデミックの最中、マルティニークで何か月も生活をし、家族の歴史、人生、幼少の思い出、カリブ女性の強かさといった話を祖母から聴かされたことで本作のタイトルが決まり、そこで得た知見を全て注いだのが本作だ。 パリのクレオール・ジャズ・シーン最重要人物の一人ソニー・トルーペを筆頭に、名うてのミュージシャンが集まり、スコアも録り直しもほとんどなし。スタジオにあったピアノでメンバーに指示をし、そこから有機的なアンサンブルが構築されていったのだという。カリブ海の豊穣なリズムをベースに、ジャズ、キューバンが交差するトラック、さらにはチェロやヴァイオリンを加えた編成もあり。祖母が孫に昔話を聞かせるかのような、穏やかにして無限の広がりをもつ深遠な世界を音楽で見事に表現している。 https://selenesaint-aime.bandcamp.com/album/potomitan