「それは極めてパーソナルでありながら、深遠な内宇宙の拡がりを感じさせるトータル・アルバムになった。マリアノがほとんどすべての楽器を演奏して、作り上げているという点では、70年代のエミット・ローズやトッド・ラングレンを思い起こさせるところもある。ビートルズやビーチ・ボーイズに連なるオーケストラル・ポップ性を放つという点では、ブラジルのアレシャンドリ・アンドレスの『Macaxeira Fields』(2012年) やチン・ベルナルデスの『Recomeçar』(2017年) を連想する人もいるかもしれない」
高橋健太郎 氏の日本盤CDライナーノーツより抜粋
ウルグアイを代表する若手ベーシスト、アントニーノ・レストゥシアの2020年作『オトロ・カミーノ』にピアニストとして参加し、シャイ・マエストロもかくやという明晰なメランコリズムを披露したマリアノ・ガジャルド・パーレンが、シンガー・ソングライターとしてデビュー作を発表! その内容はブラジルのチン・ベルナルデス(from オ・テルノ)の名作『ヘコメサール』を思わせる驚きのオーケストラル・ポップ。オーストリア出身の著名指揮者、クルト・パーレンの孫だという音楽家の家系に生まれ、管弦以外のほぼすべての楽器を演奏しアレンジまで手掛けたその才能は底知れず、祝祭的なホーンやコーラスが高らかに鳴り響く冒頭曲からその世界に引き込まれる。トロピカルかつ涼しげな、記憶の中の美しい夏を感じさせる70年代的ノスタルジアなサウンドやソングライトでありながら、その音像はあくまでも2020年代的。スフィアン・スティーヴンスやフリート・フォクシーズらとも共振する、南米という枠を超えて幅広く聴かれるべき大傑作だ。
https://marianogallardopahlen.bandcamp.com/album/los-sue-os-de-los-otros-album
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