ブラジル出身、ロンドンを拠点に活動する著名なエレクトリック・ベーシスト兼作曲家、モイセス・ドス・サントス。2000年代初頭にブラジルからロンドンに移住し瞬く間にロンドンで最も需要の高いミュージシャンの一人となったモイセスは、ナイル・ロジャース、ジャネル・モネイ、エミリー・サンデー、グレゴリー・ポーター、オマーといったベストセラー・アーティストたちとステージやスタジオを共にし、楽曲制作にも携わってきた。
そんなモイセスにとってのデビューアルバムは、UKを拠点に世界へブラジル音楽を発信する 名門〈Far Out Recordings〉から。2022年にブラジリアン・クロスオーバーのレジェンド、アジムスとツアーした際にドラマーの故ママォンに自身のルーツを意識するように進言されたことがきっかけで制作がスタートしたのだという。アルバムタイトルは母の名前から取られているのだそうだ。
リードシングルでありアルバムのオープニングを飾る「Boa Viagem」は、陽気でカーニバルを彷彿とさせるダンスフロア・ジャズ。より高次の存在に直接呼びかける「Brazilian Spirit」は、グラミー賞ノミネート経験を持つテオ・クローカーの超越的なトランペット演奏が光る、まさに天上のジャズ現象。「Saudade」では、ブラジルの巨匠アルトゥール・ヴェロカイをフィーチャーした極上のミッドテンポ・ソウル。彼の特徴的なストリングス・アレンジが、ロンドンで注目を集めるリンダ・ドーンの神々しい歌声を包み込む。
先述のアジムスはもちろん、アイアート・モレイラやハウル・ヂ・ソウザ、さらにはジョージ・デューク、そしてジャコ・パストリアス、スタンリー・クラークといった北米のエレクトリック・ベース界の巨匠たちから強い影響を受けてきたモイセス。それに加え、音楽家として腕を磨き始めたブラジルの教会での演奏経験、そして10代の頃に演奏していたバトゥカーダ、マラカトゥ、バイアォン、サンバ、フレーヴォといったブラジルの多彩なリズムをモイセス流に融合することに成功。ブラジルの音楽的伝統をジャズ、ファンク、ソウル、ディスコへと昇華させ、ロンドンの現代ジャズシーンが持つ国際色豊かなエネルギーに満ちた作品へと結実した。
https://moysesdossantos.bandcamp.com/album/maria
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