ブラジルの北東部に位置するアラゴアス州の州都であるマセイオで生まれ育ったブルーノ・ベルリ。幼い頃からの盟友であるバタータ・ボーイと共にモダンな感性を磨き、2022年にUKの名門〈Far Out Recordings〉よりリリースしたデビュー作『No Reino Dos Afetos』で宅録によるMPBとアシッド・フォークの合流に成功。その評判は瞬く間に世界へと広がり、ブラジル国内では主要フェスに加えFKJをはじめとした海外アクトとも共演を果たすようになる。
その後サンパウロに移住し、2024年に発表した続編『No Reino Dos Afetos 2』ではドメニコ・ランセロッチやアントニオ・ネヴィスといったミュージシャンと共に微睡むような音像を追求。アーサー・ラッセルや吉村弘をフェイバリットに挙げるだけあり、SSWとして歌のみならずアレンジやポスト・プロダクションにまでその才を注ぐ彼の周囲には、いつも仲間が溢れていた。ナイロン・イーゴルやフィリペ・ヌネス・アラウージョといった同郷のミュージシャンを〈Far Out〉より送り出すなど、プロデューサーとしても広く活躍している。
そんな彼の最新作が届けられた。タイトルは『Sem Fronteiras』。「国境を越えて」という言葉の通り、本作は地元であるアラゴアスや現在の拠点であるサンパウロのみならず、ロンドンやドイツでも録音が行われたという。長年のパートナーであるバタータ・ボーイとの共同プロデュースにより、これまでの作品と比べても一層インティメイトに響く本作は、ブルーノの確かな成熟が隅々まで表現されている。ナイロン・イゴールをデュエットの相方に招いた冒頭の「Você Já Sabe」から始まり、前半はブルーアイド・ソウル/AORのカラーを強調した新鮮な楽曲が並ぶ。一方で中盤の「Amor Inteiro」からは力強いアタバキのリズムに「Vim Dizer」に「Manhã」などの静かなフォークなど、自身のルーツに根差した歌が続く。この二面性こそ本作のアイデンティティを為すエッセンスなのだ。
ペドロ・ラセルダにニナ・マイアなど、これまた多くの仲間たちによって支えられている『Sem Fronteiras』。まさに現代の街角クラブとでも言うべき潮流の中心にいる天才の現在地です、全てのミュージックラバーに大推薦
https://bruno-berle.bandcamp.com/album/sem-fronteiras
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