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ドラマーとしてキャリアをスタートし、ジャズからフォホーまで演奏、その後ブラジルの民間伝承を学ぶと同時にサーカスで働き、演劇、ダンスパフォーマンス、テレビのスコアを手掛けていたというジョアン・ヂ・ブルソー。そしてドラマー/パーカッショニストとしてキャリアをスタートし映画、ビデオ、電子音楽の作曲を学んだのち、カンドンブレを含むブラジルのフォークロアを研究していたという R.H.ジャクソン。そんな二人がクリシェにとらわれるようになっていた当時の若者向けブラジル音楽に対抗するように、大胆かつ直感的な、これまでになかったサウンドを構築した作品が本作『CARACOL』である。
録音は1988-89年の間で行われ、ジョアンはパーカッション、アコーディオンといった一般的な楽器だけでなく、エルメート・パスコアルよろしく水が入った銅製の花瓶、種子、動物のひづめ、いびき、ばね、鐘、大理石、金属製のマグカップ、ピアノ、おもちゃのクラリネットを演奏。一方のジャクソンは電子プログラミング、サンプラー、サウンド・トリートメント、シンセサイザーを主に担当。1980年代のブラジルにおいてそういった電子機材は目新しいものであったにも関わらず、彼がコンピューター・プログラミング、サンプラー、シーケンサーを熟知していたことが、唯一無二な個性を放つ本作を生み出した最大の要因といえるだろう。とはいえ当時この音楽を理解できる人は多くなかったのか、完全自主制作でリリースされた当時のオリジナル盤レコードは極めて稀少。またオランダ MUSIC FROM MEMORY 編纂のコンピ『OUTRO TEMPO』に本作から "Terra Batida" が収録されたこともあり、世界中のブラジルやエクスペリメンタル・ファン、さらにはバレアリック方面まで魅了するコレクター垂涎の一枚となっていた。
待望となる今回の初復刻では、なんと当時未発表という音源を2曲追加収録 (それがまた素晴らしいクオリティ!)。オリジナルのマスターテープから丁寧にリマスター、ジャケットはオリジナルのデザインを再現したのに加え、ブルソー、ジャクソンの二人からの証言、そしてブラジルのサイケ/エクスペリメンタル音楽のガイドブック『LINDO SONHO DELIRANTE』の監修者であるベント・アラウージョによる解説も掲載というこの上ないつくりになっている。
https://discosnada.bandcamp.com/album/caracol
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