ヘルゲ・リエンとの出会いは2001年ノルウェー大使館だった。「Tri O'Trang」(ピアノ、サックス、チューバのトリオ)というバンドで来日、大使館で演奏を披露した。それはアヴァンギャルドな演奏で、多くの音楽関係者が困惑していた。その後初期の名盤とされる、「What Are You Doing The Rest Of Your Life」を仕入れた。伝統的なものとアヴァンギャルドさを併せ持つその手法が、当時の日本のファンに受け入れられた。「So What」はアヴァンギャルドな要素を持つ斬新さが、そして「What Are You~」は、伝統を重んじるジャズへの真摯なメッセージがしんみりとと伝わった。
ヘルゲとの出会いの数か月後、プライベートでオスロを訪問した。ボディル・ニスカ(サックス奏者)が経営するBare Jazzで『Talking to a Tree』(2000年ピアノソロ)を購入した。帰国後入手を試みたが、結局日本には入ってこなかった。
ディスクユニオン社内では、ヘルゲ・リエンをもっと知らしめたいという強い思いがあって、『Spiral Circle』、『Asymmetrics』の2枚をDIWからリリースしたのだった。特に「テイク・ファイヴ」が収録されている『Spiral Circle』はオーディオ的にも高い評価を受けた。
その後、『To The Little Radio』(2006年)発売後は、ドイツのOzellaから諸作品を発表している。
ヘルゲの曲名に、「なつかしい」、「ぐずぐず」、「ちょきちょき」などの日本語のタイトルが多いの理由をご存じない方。ヘルゲの奥さんイーナはかつて在東京ノルウェー大使館に勤務していて日本語にも精通している、そのイーナの助言によるところが大きい。そしてヘルゲが日本が好きな気持ちも現れている。
ヘルゲ・リエン・トリオは、フローデ・バルグ(b), クヌート・オーレフィアール(ds)との黄金トリオでその独特なサウンド作り上げてきた。ヘルゲはこのパンデミック下において、考えを新たにし、そして一度抜けたクヌートが戻ってきた。彼のドラムは間違いなくヘルゲ作品の一翼を担っている。ヘルゲのオリジナルトリオの音がこれで再現された。
ベースは、ベテランのヨハン・エイクが参加。カーリン・クローグ、ジョン・サーマン、ヴィグレイク・ストラースとの共演歴がある。
演奏曲は、過去に演奏したもののセルフ・カヴァーである。
---山本隆
■Helge Lien - piano
Johannes Eick - bass
Knut Aalefjaer - drums
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nnbFM6160HqXiNQ_RJMBMVi4KE6pjfczY
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