ギル・エヴァンスやマリア・シュナイダー、さらにはカルリーニョス・ブラウンにノラ・ジョーンズといったジャズ畑の名コンポーザー/プレイヤーからラブコールを受ける米国きっての秀才プレイヤー、デヴィッド・ビニー。そしてヴァンパイア・ウィークエンドやハイムといったビック・プロジェクトとも協働するマルチ奏者のヘンリー・ソロモン。二人は南米を回るツアーへと出発し、ラプラタ川流域に広がる独特のジャズシーンと邂逅。とりわけ心を掴んだのは、ウルグアイ・モンテビデオで最高峰の評価を得ているドラマー/パーカッショニストのマテオ・オットネッロであった。ルイス・コール/ノウワーの進めた急進的なフュージョン・サウンドとカンドンべの伝統的なリズムという異なった二つの話法をワイルドに操るスタイルは、北米で数多のプロジェクトと絡み合ってきたデュオの感性と瑞々しく融合。カンドンべのチームを交えたセッションは順調に進行し、本作が誕生した。
LA由来のフュージョンとカンドンべ、二つの流派が合流することにより作品は極めて重層的に。オープニングを飾る「Llamada」でサックスとフルートによるユニゾンでアンビエント・ジャズ的センスの介在も仄めかされると、続く「Salimo」ではカンドンべとフリー・ジャズが鋭く絡み合う。その後もカルロス・ニーニョ仕込みの有機的なシークエンスにアンドレス・ベエウサエルトを想起させる広大なサウンドスケープ、さらに南米バレアリックやニューエイジなど半永久的にイマジネーションが広がる極楽の音海が広がる。そしてそのどれもがアコースティック、驚異的としか言いようのない内容だ。ついにはM5「Llamada para Hugo」でウーゴ・ファルトーソを召喚するなど、文句の付けようがない出来栄えとなっている。まず間違いなく南米ジャズの最重要人物になるであろうマテオ・オットネッロ、彼の才気が縦横無尽に迸る様をお見逃しなく
https://littlebutterflyrecords.bandcamp.com/album/buscando-el-sol
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