60年代前半より野心的かつポップなサンバの最新系を更新し続けるソングライターとして脚光を浴びていたジョルジ・ベン。そのモダンなセンスは本国ブラジルのリスナーのみならず、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルといった同世代のトロピカリア一派からも一目置かれた。
本作は、カリオカの精神を体現する彼がフィリップスとの喧嘩別れから舞い戻り、洗練されたスタイルのサンバを完成させ、一人の「アーティスト」としての進化を高らかに告げた一枚となる。何といっても聞きどころは、70年代以降の『Forca Bruta』や『Negro E Lindo』でもタッグを組むトリオ・モコトーとの共演。ベンがナイトクラブで惚れ込んだという3人の前のめりな演奏に切れ味抜群のバッキング・ギター、そして朗々とした歌声にジョゼ・ブリアモンチの優美なアレンジが絡む極上の仕上がり。大ヒットソング「Pais Tropical」に「Take It Easy My Brother Charles」、「Que Pena」をはじめ、トロピカリアを支えた「ブラジルのジョージ・マーティン」ことホジェリオ・ドゥプラが編曲を務めた「Barbarella」に「Descobri que Eu Sou um Anjo」など、サンバからサイケ~ファンクへと枝分かれしていく過程を収めた歴史的な一枚だ。いつ何時聴いても発明としか思えないバッキング・ギター、数世紀は残るであろうマスターピース
https://youtube.com/playlist?list=PLkFXovfm9GnfJyGWmkjVZOPMahl0sK6FF&si=pFdnxPBpogjK4A9K
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